「 桐山零 」 の名言集
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――彼女を泣かせた人間を 今すぐにでも全員探し出して 八つ裂きにしてやりたいと思ったが 「そんなんじゃ解決にはならない」 「彼女の為に何ひとつならない」 ――だから考えろ考えろ どうしたらいい 考えるんだ
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――少し離れた席に 宗谷名人が座っていた… ――目を閉じた彼の横顔…… そこだけが まるで 湖の底みたいに音が無かった ――静けさと激しい嵐と… これが僕の あの想像もつかなかった 四日間の始まりだった
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―僕の時はどうだったっけ 泣きやんだのはいつだっけ 落ちついたのは どれくらいたってだっけ… へんなんだ 思い出せない ずっとぼんやりしている… あの日から ぼんやりしたまま 他にする事が見つからなくて 見つからなくて
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―表情が険しい… 胃はまだ痛み続けているのだろうか どうすれば良かったんだ 練習を断って無理やりにでも休ませた方が良かったのだろうか… 悔やんでも 戦いの幕は切って落とされてしまった ―あとはもう誰も手を差しのべる事はできない
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僕は――― 僕はずっと 消えてしまったホントの僕の家族の事 泣いても仕方ないからあきらめて 悲しいから考えないようにして 頭から追い出して 追い出して 追い出して… ――でも…… 本当にそれでよかったんだろうか…
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二海堂の あのエネルギーはどこから来るんだろう 体だって決して丈夫じゃないのに 自分を疑ったりしないのだろうか 前へ前へと進もうと粘る あの熱・・・ そばにいると胸が苦しくなるんだ ますます自分が嫌になりそうで・・・
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戦う理由が無いと言いながら 本当は 身の内に獣が棲むのを知っている まわりのモノを喰いちぎってでも生きていく為だけに走り出す獣 戦いが始まればどうしても生きる道へと手がのびてしまう 誰を不幸にしても どんな世界が待っていても
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自分のひとりぼっちに気をとられ 誰かのひとりぼっちに気づけないでいた まぬけな僕に 除夜の鐘はシンシンとふりつもり 大きな河みたいにゆっくりと 新しい年がやって来ようとしていた
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作品・キャラクター: 三月のライオン, 桐山零
テーマ: ポジティブ(前向き), 人生, 希望, 成長・前進・乗り越える, 春夏秋冬
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詰め将棋は出ている書籍を片っ端から解きまくり 熱が出る程読み込んだ ――休みは全て将棋会館や父の紹介の将棋道場で朝から晩まで対局をした 指して 指して 指して 指し続けて ――指して指して指して ――そして僕は 今 ここにいる
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――考えてみれば A級棋士の 思考を長時間モロに受け止めたのは初めてだった・・・ でも流されたり後ずさる事だけはしてはいけないと 必死にふんばった ぼくは いやぼくたちはプロだ どちらかだけが一方的に甘い汁をすする関係であってはならないのだ
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―お金だって・・・ せめて対局で勝って稼いで・・・ 何かに使ってもらえたら・・・ ―ってがんばったけど あの家の人たちは赤の他人のぼくに お金を出させてくれる人たちじゃない だから先生教えてください 知恵をかしてください!!
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辛すぎるのなら そこから立ち去っていい まともじゃない事を してくるヤツらには まともに 立ち向かう事はしなくていい でも ―そうだ 彼女は ただ 辛がってるんじゃない 怒っているのだ それも 腹の底から煮えくり返る程に
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残ったラムネはノートの切れ端に包んでカバンに入れた ひなちゃんとモモちゃんにあげたら喜ぶかもしれないと思ったから 会いに行こう あの橋を渡って ―そしてラムネの作り方を 部活の話を 野口先輩の話を 先生の話を ―聞いてもらいたいと思ったんだ
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香子はひびの入ったグラスみたいな女の子だった 家族もいて容姿にもめぐまれ周りの人間を支配するチカラも持っているのに それでも いつも植えた獣みたいにさびしさにむしばまれていた ―そして そのグラスにひびを入れたのは 他の誰でもなく 義父と僕だった
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帰り道先生は「教師の意地だ」と言って肉まんをおごってくれた そして背中をたたかれた 「必要とされたい」「だから強くなりたい」それのどこが不純なんだ?と お前はお前に出来る事を まずいっこいっこやるしかないんだよ と 深く息をして一歩一歩行くんだよ ―と
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家に こもってからの数日の間 熱にうかされて 僕は 何度も同じ 夢をみた 子供の頃から繰り返しみてきたヤツだ 長い 長い エスカレーターを登る夢 何が怖いという訳ではない ただ 登って 登って 登りつめた そこには 還る道が 無いのだ
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そう言って 踊るように僕の手を引いて 彼女は ぐんぐんと 歩き出す ――そして 僕は…… どんなに 泣いても 苦しくても 決して意思を曲げなかった この小さな勇者に 心の中で もう一度 小さく 忠誠を 誓った
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ん?ちょっと待てよ… おかしくないか 攻めていたハズだよな ――なのに いつの間にか守りになっている? 何だ これ… いつの間にこんなに悪く? ミスは…無かった 無かったはずなのに なのに何だ この厳しさは!? 攻める手が…もう無い…!?
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なんか不思議だ どうしてぼくは知り合ったばかりのひとの家で こんな普通に眠ろうとしてるんだろう? ここにいるとどうしてこんなに落ちつくんだろう どうしてあんなに懐かしい夢を見たんだろう どうして・・・・ ――ああ そっか そゆことか・・・・
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なんか違う ボクの思ってた高校生と違う もっと ちゃんとしっかり出来るようになれるんだと思ってた 自分で家を出て 家賃を払ってご飯ば食べられるようになれば 大人になれるんだと思ってた 大人になれば もう泣かなくてすむんだと ――思ってた
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そう言って 無邪気に口を開けてみせる彼女の 歯とか舌に 陽が当たっているのを見て 僕は 何だか いろんなモノがこみ上げてきて 胸が苦しいような 泣きたいような 気持ちになった ――そうだ 僕は あの時ここで 君を守ると約束したのに